「ユークリッド空間の回転の式」と「ローレンツ変換の式」の性質は、数学的に同等である
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小林 啓祐 著
2009年 6月18日発売
A5判
248ページ
定価 \2,530(本体 \2,300)
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ISBN978-4-7775-1447-2 C3042 \2300E
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≪アインシュタインをはじめ多くの学者が、『「ユークリッド空間の回転の式」が「ローレンツ変換の式」と似ている』と書いている。しかし、「解析的延長」の概念を使うと、「似ている」のではなく、「数学的に同じ式」だと言える。≫
高速で運動している物体は収縮し、高速のロケットに乗っている人は年をとるのが遅くなる…など、「相対性理論」は素人にとっても興味深い理論です。「相対性理論」のうち、重力のある場合を扱う「一般相対性理論」と違い、等速度運動する慣性系を取り扱う「特殊相対性理論」は、理解しやすいはずです。とは言っても、アインシュタインの発表当時、これを理解できる専門家は世界で3人しかいないと言われたほど分かりにくい理論でした。
本書は、「特殊相対性理論」には“パラドックス”は存在しないことを、数式に基づいた図で簡潔明快に説明します。読者対象としては、式を使わない本では飽き足らず、さらに深く理解したい人で、大学2年生程度の数学を苦に思わない人々を念頭に置いています。
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■ 主な内容 ■ |
まえがき
[1.1] なぜ、「解析的延長」か |
[1.2] 第2章以後の概要 |
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[2.1] ベクトルのノルムと内積 |
[2.2] デカルト座標系の回転 |
[2.3] 「デカルト座標系」からの「解析的延長」 |
[2.4] 「双曲線」と「直線」の交点 |
[2.5] 「デカルト座標系の回転」の解析的延長 |
[2.6] 実数--虚数軸座標系 |
[2.7] 座標回転の例 |
[2.8] 結語 |
[3.1] ガリレイ変換 |
[3.2] 光探求の歴史 |
[3.3] マイケルソン=モーレーの実験 |
[3.4] ローレンツ変換 |
[3.5] 「同時刻」「時間的」「空間的」および「光的」事象 |
[3.6] 速度の加算 |
[3.7] フィゾーの実験、フレネルの「引きずり係数」 |
[3.8] 結語 |
[4.1] ローレンツの考え |
[4.2] アインシュタインの説明 |
[4.3] ミンコフスキーらの説明 |
[4.4] パウリらの説明 |
[4.5] ファインマンの説明 |
[4.6] ウィックの回転 |
[4.7] アインシュタイン批判 |
[4.8] 結語 |
[5.1] 時間のパラドックス |
[5.2] ガレージのパラドックス |
[5.3] 電車のパラドックス |
[5.4] 2台の宇宙船のパラドックス |
[5.5] 結語 |
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[6.1] 「解析的延長」による「固有速度」ベクトルと「固有加速度」ベクトル |
[6.2] 「速度」「運動量」および「運動方程式」 |
[6.3] 運動量エネルギー・ベクトル |
[6.4] 双曲線上の運動 |
[6.5] 3次元空間の場合 |
[6.6] 「質量」と「エネルギー」の数値例 |
[6.7] 結語 |
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[Appendix] 「複素関数」と「解析的延長」 |
[A.1] 発散級数の総和 |
[A.2] 指数関数と三角関数 |
[A.3] 複素関数 |
[A.4] 双曲線関数 |
[A.5] 「双曲線関数」の幾何学的な意味 |
[A.6] 結語 |
参考文献 索引
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